59えんぴつパン


59.  えんぴつパン

59 えんぴつパン


1960年代(ねんだい)、小学校(しょうがっこう)にあがるこどもが使(つか)う筆記用具(ひっきようぐ)といえばえんぴつでした。


けしごむ、赤(あか)えんぴつのほかに、けいたいようの小(ちい)さな鉛筆削(えんぴつけず)りをセルロイドの筆箱(ふでばこ)に入れているこもいました。


シャーペンがまだなく、中学校(ちゅうがっこう)の入学祝(にゅうがくいわ)いに万年筆(まんねんひつ)をおくっていた時代(じだい)のことです。


かこ先生は、ぶんをかいたり、えの下書(したが)きをするときにはBや2B、ときには4Bや5Bのえんぴつを使(つか)っていました。

『過去六年間を顧みて』(偕成社)は、かこ先生が小学校(しょうがっこう)卒業(そつぎょう)のきねんにかいた絵(え)いりの文集(ぶんしゅう)です。


これは表紙(ひょうし)で、えんぴつをもった、小学(しょうがく)6年生(ねんせい)のかこ先生がわらっています。

右(みぎ)から左(ひだり)に本名がかかれています。

じはえんぴつでかいてあります。

2年生(ねんせい)のとき、ふるさと武生(たけふ)から東京(とうきょう)にきしゃでむかったときのことをかいています。


かこ先生がこどものころのえんぴつは、つかっているうちに色(いろ)がうすくなって、かきにくくなることがあったそうです。

そういうときは芯(しん)のさきを、少(すこ)しなめたりしたそうですよ。


まねしないでくださいね。


『過去六年間を顧みて』(偕成社より

小学校(しょうがっこう)では、正(ただ)しいえんぴつのもちかたや、じをかくときのしせいについて習(なら)ったようにおもいます。

みなさんはいかがでしたか。

『てとてゆびと』(童心社)より 

昭和時代(しょうわじだい)はこどもも年賀状(ねんがじょう)をかきました。

おとなは筆(ふで)でもかきましたが、こどもはえんぴつやいろえんぴつでした。

『ゆうびんです ポストです』(復刊ドットコム)より 

ていねいにかいているようです。

『ゆうびんです ポストです』(復刊ドットコム)より 

図面(ずめん)をかいているのでしょうか。

『てとてとゆびと』(童心社)より

お父(とう)さんの職業(しょくぎょう)がいろいろかかれています。

一番右した(みぎした)は大工(だいく)さんでしょうか。耳(みみ)にえんぴつをはさんでいますね。

昭和時代(しょうわじだい)のなかごろまでは、ごようききのひとも、こんなふうにして、えんぴつをもちあるいていました。メモしたり、しるしをつけるのにつかったのです。

『こどものカレンダー6月のまき』(偕成社)より 

『だいこんだんめん れんこんざんねん』(福音館書店)にでてくるクイズです

ちいさいこのための絵本(えほん)です。

もちろんこたえは⋯

『だいこんだんめん れんこんざんねん』(福音館書店)より

『ことばのべんきょう くまちゃんのいちねん』(福音館書店)より

みなさんはみじかくなったえんぴつをどうしますか。すごろくあそびをするとき、さいころのかわりにつかえます。

きざみをいれるのを、おうちのひとにてつだってもらってください、とあります。

いまならマジックでかいてもいいですね。

『こどものカレンダー9月のまき』(偕成社)より




かこ先生(せんせい)がつかっていたえんぴつと、えんぴつけずりです。

えんぴつけずりには「努力(どりょく)なくして成長(せいちょう)なし」と書(か)かれているのが見(み)えます。

そのそばには、4Bのみじかくなったえんぴつもみえますね。

(写真撮影=加古総合研究所)

えんぴつパンのせつめいはこれでおしまいです。

そうそう、福井県越前市(ふくいけんえちぜんし)のふるさと絵本館(えほんかん)では、8月28日まで、かこ先生がつかっていた、みじかいえんぴつなどをてんじしていますよ。


『こどものカレンダー10月のまき』(偕成社)より

【クイズ】

えんぴつをもって「からすのパンやさん」にとんできたカラスのもちものは、ほかに何(なに)がありますか?


① 新聞(しんぶん) ② カメラ ③ かばん ④マイク