『からすのパンやさん』にでてくるパンをくわしくかいせつします
58 かみなり
かみなりの大(おお)きな音(おと)は空で太鼓(たいこ)をならしている、俵屋宗達(たわらやそうたつ)の風神雷神図(ふうじんらいじんず)には、そのようにえがかれています。
このパンのかみなりっこも、たいこをせおって元気(げんき)いっぱい、いたずらそうですね。
『だるまちゃんとかみなりちゃん』が本(ほん)になる15年前、まだかこ先生がボランティアでこどもたちに、てがきの紙芝居(かみしばい)をみせていた1953年、「カミナリ・ゴロちゃん」という紙芝居(かみしばい)をつくりました。空(そら)からおちてきたカミナリ・ゴロちゃんがこどもたちといっしょにあそぶおはなしでした。
かみなりがピカっとひかる、といったら、まずおもいだすのがこの場面(ばめん)です。
だるまちゃんは、おもわず目(め)を両手(りょうて)でおおっています。
『だるまちゃんとかみなり』(福音館書店)より
『だるまちゃんとかみなり』(福音館書店)にあるように、かみなりがおちるとものすごく大(おお)きな音(おと)がします。
だるまちゃんもおともだちもすごい光(ひかり)と音(おと)をこわがっています。かみなりちゃんはさすがにへいきですが⋯どうしてこんなにひかったり、音(おと)がするのでしょうか。
『だるまちゃんはるのうた ふゆのうた』(全国心身障害児福祉財団)より
かみなりことがよくわからなかったころは、雲(くも)のなかに強(つよ)い神(かみ)さまやおそろしいまものがいるのだとおもわれていました。
『天地のドラマすごい雷大研究』(小峰書店)より
1500年(ねん)以上前(いじょうまえ)にかかれたえです。
『天地のドラマすごい雷大研究』(小峰書店)より
『かっぱとてんぐとかみなりどん』(1978年童心社/復刊ドットコム)は、むかしばなしなので、かみなりはこのようにかかれています。
紀元前(きげんぜん)のギリシャでは、静電気(せいでんき)はしられていましたが、電気(でんき)のない時代ですので、いなびかりのようなあかるいものは、たいようをのぞいて、みたことがありませんでした。
『天地のドラマすごい雷大研究』(小峰書店)より
でんきがいまのようにあかりとして使(つか)われるようになったのは、ずにあるエジソンのカーボン電球(でんきゅう)ができた1879年よりあとからです。
それより前(まえ)、日本ではろうそくなどで、あかりをえていました。
『あそびの大事典』(農文協)より
では、どうしてかみなりは、ひかるのでしょうか。
どのようにしてかみなりがおきるのでしょうか。
『天地のドラマすごい雷大研究』(小峰書店)より
『こどものカレンダー 7月のまき』(偕成社)より
くもができて、でんきがたまっていくと⋯
『天地のドラマすごい雷大研究』(小峰書店)より
『あめ、ゆき、あられ、くものいろいろ』(農文協力)より。くもに、つぎつぎ電気(でんき)がたまっていきます。
かみなりが電気(でんき)であることをじっけんでかくにんしたのが、フランクリンやダリバールでした。
今から250年以上(いじょう)まえのことです。
『天地のドラマすごい雷大研究』(小峰書店)より
いまでは、かみなりはおちるだけでなく、地上(ちじょう)からうえにのぼったりすることがかんさつされています。
また、火山(かざん)のふんかや大火事(おおかじ)でもかみなりがおきます。
地球(ちきゅう)以外の太陽系(太陽系)の星(ほし)でもかみなりがおこっていることがわかってきているそうです。
『天地のドラマすごい雷大研究』(小峰書店)より
かこ先生はむすめさんたちがこどもの頃、かみなりがなると、いなずまがひかってから音(おと)がするまで、何秒かかるかをいっしょにかぞえたそうです。
1、2、3でおよそ1キロメートルのところにかみなりがいることになります。
ひかりとおとのあいだがみじかくなると、かみなりが近(ちか)づいていると、きんちょうします。
また、間(あいだ)が長(なが)くなると、とおくにいったとあんしんしたものでした。
『天地のドラマすごい雷大研究』(小峰書店)より
ひだり
『だるまちゃんとかみなりちゃん』(福音館書店)より
みぎ
越前市武生中央公園(えちぜんしたけふちゅうおうこうえん)にある「かみなりちゃんのまちのほうでんとう」
かみなりパンのおはなしはこれでおしまい。