60. おそなパン
60. おそなえパン
60 おそなえパン
パンなのに、かがみもちのおそなえ。
三方(さんぼう)という台(だい)にかざられて橙(だいだい)またはそのかわりのミカンがのっています。
これぞ日本ならではのパンといえるかたちですね。
お正月(しょうがつ)にはおそなえパン?!というのが「いずみがもり」のりゅうこうになったかどうか⋯?
1960年ごろまでは、お米(こめ)やさんが、のし餅(もち)やかがみ餅(もち)をとどけてくれたものでした。
『こどもの行事 しぜんと生活1がつのまき』(小峰書店)にくわしくせつめいされています。
むかしの鏡(かがみ)のかたちをしているおもちということですが、いろいろなおもちのかさねかたがあるようです。
『こどもの行事 しぜんと生活1がつのまき』(小峰書店)より
みなさんのうちでは、どんな鏡餅(かがみもち)をかざりますか。お餅(もち)が紅白(こうはく)のものもあります。
『こどもの行事 しぜんと生活1がつのまき』(小峰書店)より
かこ先生のうちのお正月は、門松(かどまつ)をたてて、しめ飾(かざ)りをします。
床の間(とこのま)には、松(まつ)や梅(うめ)などのおめでたいものをいけて、鏡餅(かがみもち)のほかに、おとそや鯛(たい)の塩焼(しおや)きなどをかざります。
かこ先生はお節料理(おせちりょうり)もすきでしたよ。
むかしは重箱(じゅうばこ)に、かまぼこ、たまごやきのほかに羊羹(ようかん)などもいれました。
そういうものが登場(とうじょう)する、ゆかいなおはなしが『お話こんにちは1月の巻』(偕成社)にあります。
『お話こんにちは1月の巻』(偕成社)より
どうしたことか、おとそいれは、ごぎげんななめで、たいにお正月(しょうがつ)そうそう、もんくをいいはじめました⋯
『お話こんにちは1月の巻』(偕成社)より
おそなえも、こまり顔(がお)でした。
ところが、こぶまきが、おとそいれの水引(みずひき)がまがっているのをなおしてあげたとたんに、きげんがなおって⋯
『お話こんにちは1月の巻』(偕成社)より
みんなにこにこ、いっしょにおどっていましたとさ。
めでたしめでたし。
『お話こんにちは1月の巻』(偕成社)より
かざったおそなえですが、真空(しんくう)パックになっていないものは、ひびわれてきてしまいます。
『こどものカレンダー1がつのまき』(偕成社)より
1月11日に、おさがりにして、刃物(はもの)をつかわずに木槌(きづち)でわったり、手(て)でちいさくして食(た)べます。
これが鏡(かがみ)びらきです。
『こどもと行事 しぜんと生活1がつのまき』(小峰書店)より
えかきあそびで、おそなえのかがみもちをかいてみましょう。(したの①〜⑩をごらんください)
じゃんけんでかったひとが一つづつかいていって、はやく、できあがったらかちです。
『こどものカレンダー月のまき』(偕成社)より
七夕(たなばた)やお月見(つきみ)など、いろいろなおそなえがありますが、ここではお正月(しょうがつ)の鏡餅(かがみもち)のおそなえについて、せつめいしました。
これで「おそなえパン」はおしまいです。
『ご飯みそ汁どんぶりめし』(農文協)より
【えんぴつパンクイズのこたえ】
えんぴつをもって「からすのパンやさん」にとんできたカラスのもちものは、② カメラ でした。