『からすのパンやさん』にでてくるパンをくわしくかいせつします
55 グローブパン
昭和(しょうわ)40年代(ねんだい)ごろのおとこの子の憧(あこが)れの職業(しょくぎょう)のひとつに野球選手(やきゅうせんしゅ)がありました。
グローブをかってもらって、かたときもはなずみにつけていたこがいました。
野球(やきゅう)をするのがうれしかったおとこの子たちですが、もっと嬉(うれ)しかったのは、こどもとキャッチボールをするお父(とう)さんだったのかもしれません。
そのころには、ユニフォームはきていませんでしたがこんなばめんがよくありました。
『ことばのべんきょう くまちゃんのごあいさつ』(福音館書店)より
『こどものカレンダー5月のまき』(偕成社)には、こんなクイズにとうじょうしています。
アクマがとりあげたものが、くものすにかけられています。ここでもグローブとボールがセットですね。
『わっしょいわっしょいぶんぶんぶん』(偕成社)より
『じょううずになろうなげること』(評論)の表紙(ひょうし)にはグローブをはめてボールをなげるすがたがかかれています。
この絵本(えほん)がかかれたころは、録画(ろくが)をしてフォームを見ることは、かんたんにはできませんでした。
こういった動(うご)きを絵(え)でみることは、たいへん、たすけになるのです。
ボールをとって、なげるどうさです。したの絵(え)はとくに内野手(ないやしゅ)がボールをキャッチしたあと、どれだけはやく塁(るい)になげられるかをいしきした体勢(たいせい)を日頃(ひごろ)からみにつけておく必要(ひつよう)があることをしめしています。
バツ印がついているのは、よくないボールのとりかたについてせつめいしている絵(え)です。
(うえのひだり)へっぴりごしになっています。からだがあんていせず、とったあと、ボールをポロリとおとしやすくなります。
(うえのみぎ)かたてキャッチは外野手(がいやしゅ)のようにはしってキャッチできるようなレベルならいいですが、さいしょは、りょうてでとるれんしゅうをしたほうがいいです。
(したのひだり)ゴロはかたてで、グローブをじめんからうかさず、両手(りょうて)でボールのくるほうこうにむけてとりましょう。
(したのみぎ)こしをおとさず、キョロキョロしていると、またの間(あいだ)からボールがぬけてしまいます。
『じょうずになろうなげること』(評論社)より
投手(とうしゅ)のなげかたにはいろいろなスタイルがありますが、これはそれをひとつの絵(え)であらわしています。おおくの投手(とうしゅ)はオーバースローですが、アンダースローでなげる投手(とうしゅ)もいます。プロ野球(やきゅう)の選手(せんしゅ)にもアンダースローの名投手(めいとうしゅ)がいますよ。
ボールをなげるときに、「ひじのうちがわは、ひっぱられ、そとがわはおさえつけられる」ので、「ひじのすじがいたんだり、ほねがかけてしまうことがあります。」
『じょううずになろうなげること』(評論)より
この絵(え)ではせんしゅたちのどのようなシーンがえがかれているのでしょうか。そうぞうしてみましょう。
ひだりうえのせんしゅは、ひかくてきちかいところになげようとしている内野手(ないやしゅ)でしょうか。
みぎしたのせんしゅは、とおくになげようとしているようすから、外野(がいや)でボールをとったあと、すこしでもはやくホームにへんきゅうしようとしているシーンでしょうか。
『じょううずになろうなげること』(評論)より
これはサウスポーの投手(とうしゅ)がオーバースローでぜんりょくとうきゅうしているシーンでしょうか。ひだりあしがいきおいよくあがっていますね。
『てとてとゆびと』(童心社)より
ピッチャーふりかぶってなげました。カキーン、だしゃベーブ・ルースうちました。だきゅうはぐんぐんのびて・・センターみおくりました、ホームラン!
20世紀(せいき)のはじめころ、アメリカにベーブ・ルースというやきゅう選手(せんしゅ)がいました。
投手(とうしゅ)としても、打者(だしゃ)としてもだいかつやくした彼(かれ)の名(な)をいまでもしらぬ者(もの)はいないくらいの名(めい)せんしゅでした。
日本にもやってきたことがあるそうですよ。
『こどものカレンダー8月のまき』(偕成社)より
【クイズ】
グローブをはめて「からすのパンやさん」めがけてとんでいくからすのぼうしは何色(なにいろ)でしょうか?
① 赤(あか) ② 白(しろ) ③ 茶(ちゃ) ④ 青(あお)
こたえはつぎの「はぶらしパン」のせつめいをごらんください。
これでグローブパンのせつめいはこれでおしまいです。
『じょううずになろうなげること』(評論)より